営業代行は高い?料金相場より大切な比較ポイントと失敗しない選び方
「営業代行って、思ったより高い」
「月額数十万円も払って、本当に元が取れるのか」
「成果が出なかったら、ただ費用だけが残るのでは?」
「自社で営業社員を雇った方が安いのでは?」
営業代行を検討するとき、こうした不安を感じる経営者や営業責任者は少なくありません。
確かに、営業代行の料金だけを見ると「高い」と感じることがあります。
しかし、営業代行の費用は、単純に月額料金だけで比較しても正しい判断はできません。
営業リストの作成、アプローチ、アポイント獲得、商談支援、資料作成、営業管理、改善提案など、どこまで対応してくれるかによって内容が大きく違うからです。
重要なのは、
「月額いくらか」ではなく、「その費用で何をしてくれるのか」
を見ることです。
この記事では、「営業代行は高いのでは?」と不安を感じている企業向けに、料金を見るときの注意点や、費用対効果を判断するための比較ポイントを分かりやすく解説します。
営業代行は本当に高いのか?
営業代行会社の見積もりを見て、
「月30万円」
「月50万円」
と書かれていると、高く感じるかもしれません。
しかし、営業代行の料金には、
・営業担当者の人件費
・営業管理者の人件費
・営業リスト作成
・電話やメールでのアプローチ
・トークスクリプト作成
・営業活動の管理
・レポート作成
・改善ミーティング
などが含まれている場合があります。
一方、自社で営業社員を採用する場合も、
給与だけでなく、
・求人広告費
・採用活動費
・社会保険
・教育費
・営業ツール
・交通費
・管理者の工数
などが必要になります。
つまり、
営業代行の月額料金と、社員の給与だけを比較するのは正確ではありません。
「同じ営業活動を自社で行ったら、実際にいくらかかるのか」
まで考える必要があります。
営業代行が「高い」と感じやすい5つの理由
1.月額料金だけを見ている
営業代行を比較するとき、
A社 月額20万円
B社 月額30万円
C社 月額50万円
という数字だけを見れば、当然A社が一番安く見えます。
しかし、サービス内容が違えば単純比較はできません。
例えばA社が、
・営業リストは自社で準備
・アポイント獲得のみ
・月次報告のみ
で、
C社が、
・ターゲット設計
・営業リスト作成
・テレアポ
・メール営業
・トーク改善
・商談分析
・改善提案
まで含まれているなら、価値はまったく異なります。
営業代行を比較するときは、
料金だけでなく、業務範囲を横に並べて比較すること
が重要です。
2.成果が出るまでの期間を考えていない
営業代行を開始したからといって、すぐ受注が発生するとは限りません。
特に法人営業では、
アプローチ
↓
担当者接触
↓
アポイント
↓
商談
↓
提案
↓
見積もり
↓
社内検討
↓
受注
という流れがあります。
高額商材や法人向けサービスでは、最初の接触から受注まで数か月かかることもあります。
1か月目だけを見て、
「売上がないから営業代行は高い」
と判断すると、本来育っている見込み客を評価できません。
見るべきなのは、
・アプローチ件数
・接触率
・アポイント率
・商談化率
・見込み客数
・提案件数
・受注率
などです。
3.自社採用のコストを過小評価している
営業代行と比較するとき、
「営業社員を月30万円で雇った方が安い」
と思うことがあります。
しかし、実際には給与以外にも費用がかかります。
例えば、
求人募集
面接
入社手続き
教育
営業資料作成
同行
マネジメント
などです。
さらに、新規営業経験のある人材を採用しても、すぐ自社の商品を売れるとは限りません。
そのため、
営業社員1人の給与と営業代行費を比較するのではなく、営業機能全体のコストで比較する
ことが大切です。
4.「アポ1件いくら」だけで判断している
成果報酬型営業代行では、
「1アポイント3万円」
などの料金になることがあります。
これだけを見ると、
「高い」
と感じるかもしれません。
しかし重要なのは、
そのアポイントがどれくらい受注につながるのか
です。
例えば、
1件1万円のアポを30件
=30万円
でも、受注ゼロ。
一方、
1件5万円のアポを6件
=30万円
で、2件受注。
という場合、後者の方が費用対効果は高い可能性があります。
つまり、
安いアポイントを大量に買うことが、必ずしも得ではありません。
5.売上ではなく利益で考えていない
営業代行の費用対効果を見るとき、売上だけを見るのも危険です。
例えば、
営業代行費30万円
売上50万円
なら、
「20万円得した」
とは限りません。
仕入れや人件費などを差し引いた利益が10万円しかない場合、営業代行費を回収できていない可能性があります。
営業代行を利用するときは、
売上ではなく粗利益や利益率まで含めて判断する
ことが重要です。
営業代行の料金を見るときに確認したい5つのポイント
1.固定報酬と成果報酬の内訳
営業代行の料金体系には、
固定報酬型
成果報酬型
固定報酬+成果報酬型
があります。
それぞれメリット・デメリットがあります。
固定報酬型は、一定期間営業活動を行う場合に向いています。
成果報酬型は、初期費用を抑えやすい反面、成果条件によっては費用が想定以上になることがあります。
大切なのは、
料金体系ではなく、自社の営業課題に合っているか
です。
2.営業リスト作成費用の有無
営業代行で意外と費用がかかるのが営業リストです。
営業会社によっては、
・リスト作成費込み
・別料金
・自社で準備
など条件が違います。
営業リストの精度は成果に直結します。
そのため、
「何件のリストを用意するのか」
「どのような条件で企業を抽出するのか」
「費用に含まれているのか」
を確認しましょう。
3.商談同行・資料作成は含まれているか
営業代行といっても、
アポイント獲得まで
という会社もあれば、
商談同行
提案資料作成
クロージング支援
まで対応する会社もあります。
例えば、
「月額20万円」
と、
「月額40万円」
を比較しても、支援範囲が違えば単純な料金比較はできません。
どこからどこまでを任せられるのか
を確認することが大切です。
4.月間アプローチ件数
料金を見るときには、
どれだけ営業活動を行うのか
も確認しましょう。
例えば、
月額30万円で200件アプローチ
と、
月額30万円で1,000件アプローチ
では、活動量が大きく違います。
ただし、件数だけ多ければいいわけではありません。
大量に電話してもターゲットがずれていれば成果にはつながりません。
見るべきなのは、
活動量 × ターゲット精度
です。
5.管理者や責任者が配置されているか
営業代行では、実際に電話をする担当者だけでなく、
営業活動を分析して改善する管理者
の存在も重要です。
例えば、
「アポイント率が低い」
という場合、
営業担当者が頑張って電話件数を増やすだけでは改善しないことがあります。
管理者が、
ターゲットを見直す
トークを変更する
リストを変更する
時間帯を変える
などの判断をすることで、成果が改善する可能性があります。
料金に、
営業管理・分析・改善の役割まで含まれているか
を確認しましょう。
「安い営業代行会社」を選ぶリスク
営業代行を選ぶ際、
「一番安い会社にしよう」
という判断はおすすめできません。
安いこと自体が悪いわけではありません。
ただし、
なぜ安いのか
を確認する必要があります。
例えば、
・営業経験が浅いスタッフ中心
・営業リストは自社用意
・レポートがない
・改善提案がない
・アポイント取得だけ
・大量架電中心
というケースもあります。
料金が安くても、
受注につながらないアポイントばかりなら、結果的に高い買い物になります。
反対に、
料金が多少高くても、
ターゲット設計
営業活動
改善提案
商談分析
まで対応してもらえるなら、長期的には費用対効果が高くなる可能性があります。
営業代行の費用対効果を見る数字
営業代行が高いかどうかを判断するには、次の数字を見てください。
・営業代行費
・アプローチ件数
・担当者接触件数
・アポイント数
・有効商談数
・提案件数
・受注件数
・平均受注単価
・粗利益
例えば、
月額30万円
20アポ
5商談
2受注
1件の粗利益50万円
であれば、
粗利益100万円に対して営業代行費30万円
という見方ができます。
一方、
30アポあっても受注ゼロなら、
アポイントの質
商談内容
商品
価格
などを見直す必要があります。
営業代行費だけでなく「営業しない損失」も考える
もう一つ見落としやすいのが、
営業をしないことで失っている機会
です。
例えば、
営業担当者がいない
既存顧客対応で手いっぱい
紹介営業だけ
という状態では、新規顧客への営業活動が止まっています。
その間にも、競合企業は新しい顧客へアプローチしています。
営業代行費を、
「出ていくお金」
だけで考えるのではなく、
新規顧客を獲得する機会への投資
として考える視点も必要です。
もちろん、だからといって高額な営業代行なら何でも良いわけではありません。
大切なのは、その投資からどの程度の成果が期待できるかです。
営業代行と社員採用、どちらが得?
営業代行を検討すると、
「社員を採用した方がいいのでは?」
という疑問も出てきます。
これは会社によって違います。
例えば、
社員採用が向いているケース
・長期的に営業組織を作りたい
・商品知識が非常に専門的
・社内ノウハウを蓄積したい
一方、
営業代行が向いているケース
・すぐに新規開拓を始めたい
・営業人材が不足している
・新しい市場を試したい
・営業社員を採用するほどの余裕がない
・一定期間だけ営業を強化したい
といった場合があります。
「営業代行か採用か」の二択ではなく、
自社の状況に合わせて使い分けること
が重要です。
高額な営業代行なら成果が出るとは限らない
ここも注意が必要です。
営業代行は、
高ければ良い
というわけでもありません。
高額な会社でも、
自社の業界に詳しくない
ターゲットが合わない
アポイントの質が低い
改善提案がない
という状態なら、費用対効果は悪くなります。
重要なのは価格ではなく、
自社との相性
です。
営業代行会社を比較するときには、
「なぜこの料金なのか」
「何が含まれているのか」
「自社ではどんな営業をするのか」
まで確認しましょう。
営業代行会社に契約前に聞きたい7つの質問
営業代行を料金だけで選ばないために、次の質問をしてみてください。
1.料金には何が含まれていますか?
2.追加費用が発生するケースはありますか?
3.営業リスト作成は含まれていますか?
4.月間の営業活動量はどの程度ですか?
5.どこまで営業を担当してもらえますか?
6.成果が出ない場合、どのように改善しますか?
7.どの数字を成果指標として管理しますか?
これらに具体的に答えてもらうことで、
「高い会社なのか」ではなく「その料金に価値がある会社なのか」
を判断しやすくなります。
「高い」と感じたときほど、見積書を分解する
営業代行の見積もりを見て、
「高いな」
と思ったら、すぐ断る前に内容を分解してみましょう。
例えば、
営業戦略
営業リスト
アプローチ
アポイント
商談
管理
分析
改善
のどこまでが含まれているのかを確認します。
そして複数社を、
同じ項目で比較する
ことが重要です。
会社によってサービス範囲が違うため、総額だけ比較すると判断を誤りやすくなります。
まとめ|営業代行が高いかどうかは「料金」ではなく「成果」で見る
営業代行が高いか安いかは、月額料金だけでは判断できません。
確認したいのは、
・固定報酬と成果報酬
・営業リスト費用
・支援範囲
・月間活動量
・管理・改善体制
・アポイントの質
・受注率
・粗利益
です。
そして、
自社で同じ営業活動を行う場合の、
採用費
給与
教育費
管理工数
営業ツール費
も含めて比較する必要があります。
営業代行を、
「高い外注費」
として見るのではなく、
「新規顧客を生み出すための営業投資」
として考え、その投資に見合う成果が期待できるかを判断しましょう。
一方で、費用に見合う活動内容や改善体制がないのであれば、契約を急ぐ必要はありません。
大切なのは、
一番安い営業代行会社を選ぶことではなく、自社にとって最も費用対効果の高い営業方法を選ぶことです。
「営業代行は高い」と感じている企業様へ
「営業代行を検討しているが、料金が高く感じる」
「自社で営業社員を採用する場合と、どちらが良いのか分からない」
「成果報酬と固定報酬、どちらが向いているのか分からない」
「営業費をかけて本当に回収できるのか不安」
という企業様は、料金だけを見る前に現在の営業状況を整理してみてください。
商品単価
利益率
ターゲット
必要な商談数
現在の営業人員
営業にかけられる予算
を整理すると、自社に合った営業方法が見えてきます。
営業代行を検討しているが、自社に合う方法が分からないという方は、現在の営業課題を整理したうえで、営業方法・費用・進め方を検討しましょう。
無理な契約を前提にせず、
「いくらかかるか」ではなく、「その費用で何を実現したいのか」
から考えることが大切です。