営業代行はやめたほうがいい?依頼が向かない会社の特徴と失敗しない判断基準
「営業代行はやめたほうがいい、という話を聞いた」
「高い費用を払って成果が出なかったらどうしよう」
「営業を外部に任せて、本当に自社の商品を売ってもらえるのか」
「アポイントだけ取られて、結局売上につながらないのでは?」
営業代行を検討している経営者や営業責任者の中には、このような不安を感じている方もいるのではないでしょうか。
営業代行は、新規開拓を強化したい企業や営業人材が不足している企業にとって、有効な選択肢の一つです。
しかし、営業代行はどんな会社でも使えば成果が出る万能サービスではありません。
特に、
商品がまだ固まっていない
誰に売りたいのか決まっていない
利益率が低い
受注後の対応体制がない
といった状態で営業だけを外部へ委託すると、
「アポイントは取れたけれど売れない」
「思った以上に費用がかかった」
「結局、営業代行を使わない方が良かった」
という結果になることがあります。
つまり、「営業代行はやめたほうがいい」のではなく、
営業代行を使うタイミングや会社の状態によっては、まだ利用しない方がいい場合がある
ということです。
この記事では、営業代行が向いていない会社の特徴と、依頼する前に確認しておきたいポイントを分かりやすく解説します。
「営業代行はやめたほうがいい」と言われるのはなぜ?
営業代行について調べていると、
「営業代行は意味がない」
「営業代行は成果が出ない」
「営業代行はやめたほうがいい」
といった意見を目にすることがあります。
なぜ、このような意見が出るのでしょうか。
理由の一つは、
営業代行に期待する役割と、実際にできることがずれているからです。
例えば、
「営業代行会社に任せれば、売れない商品でも売ってくれる」
「契約したらすぐ売上が増える」
「営業について自社では何もしなくていい」
と考えてしまうと、期待した結果とのギャップが大きくなります。
営業代行は魔法の営業部隊ではありません。
商品、価格、ターゲット、営業方法、商談、受注後の対応などを組み合わせて成果を作っていく必要があります。
だからこそ、
営業代行を利用する前の「売る準備」が重要なのです。
営業代行はやめたほうがいい?向いていない7つのケース
1.商品・サービスの内容が固まっていない
まず営業代行を急がない方がよいのが、
何を売るのかがまだ固まっていない会社
です。
例えば、
「サービス内容をこれから考える」
「料金がまだ決まっていない」
「提供範囲が毎回変わる」
という状態では、営業担当者も顧客へ明確な説明ができません。
営業では、
「何ができるのか」
「いくらなのか」
「他社との違いは何なのか」
を分かりやすく伝える必要があります。
ここが曖昧なまま営業件数だけ増やしても、受注につながりにくくなります。
まず整理したいこと
・商品・サービス内容
・料金
・提供範囲
・強み
・競合との違い
・導入メリット
これらをある程度整理してから営業を始める方が効率的です。
2.「誰に売るのか」が決まっていない
営業代行へ、
「とにかく企業へ電話してください」
「どこでもいいので新規顧客を増やしてください」
と依頼するのもおすすめできません。
営業で重要なのは、
誰に売るのか
だからです。
例えば同じサービスでも、
小規模企業
中堅企業
大企業
では、課題も予算も意思決定方法も異なります。
さらに、
製造業
建設業
IT企業
飲食業
など、業界によって響く提案も変わります。
営業代行を利用する前に決めたいこと
・対象業種
・企業規模
・地域
・担当部署
・役職
・顧客が抱えている課題
最低限、このあたりは整理しておきましょう。
ターゲットが曖昧な状態で営業量だけ増やすと、
「アポは取れるけれど売れない」
という状態になりやすくなります。
3.商品の利益率が低すぎる
営業代行には費用がかかります。
そのため、営業代行が向いているかどうかを考えるときには、
1件受注したときにどれくらい利益が残るのか
を見る必要があります。
例えば、
販売価格5万円
粗利益1万円
の商品に対して、1件獲得するために営業費用が3万円かかれば、売れば売るほど利益を圧迫する可能性があります。
反対に、
1件の受注で50万円、100万円の利益が見込める商材なら、一定の営業費をかけても採算が合う可能性があります。
契約前に計算したいこと
・平均受注単価
・粗利益
・商談からの受注率
・顧客獲得コスト
・継続購入の可能性
・顧客生涯価値
営業代行費だけを見て、
「月30万円は高い」
と判断するのではなく、
何件受注すれば費用を回収できるのか
を計算することが大切です。
4.受注後の対応体制が整っていない
意外と見落とされるのが、
売れた後の体制
です。
営業代行によって新規商談や受注が増えても、
社内で対応できなければ顧客満足度を下げてしまいます。
例えば、
問い合わせに返信できない
見積もり作成が遅い
納品できない
担当者が足りない
アフターフォローができない
といった状況です。
せっかく営業代行で顧客を獲得しても、
「契約した後の対応が悪かった」
と思われてしまえば、会社の信用に影響します。
営業代行を始める前に、
商談 → 契約 → 納品 → フォロー
まで対応できるか確認しておきましょう。
5.営業を完全に丸投げしたい
「営業は苦手だから全部任せたい」
という理由で営業代行を検討すること自体は問題ありません。
しかし、
「契約したから、あとは全部よろしく」
という完全な丸投げでは成果が出にくくなる場合があります。
営業代行会社が持っていない情報を一番持っているのは、自社だからです。
例えば、
なぜこの商品を作ったのか
既存顧客は何を評価しているのか
どんな会社が長く利用しているのか
競合に勝てるポイントは何か
実際の商談で何を聞かれるのか
などです。
これらを営業代行会社へ伝えることで、営業トークやターゲット精度を高められます。
理想的な関係
営業代行会社
↓
顧客の反応を共有
自社
↓
商談結果を共有
営業代行会社
↓
ターゲット・トークを改善
自社
↓
商品情報や成功事例を提供
という形です。
営業代行は、
「任せるサービス」ではなく「一緒に改善する仕組み」
として活用した方が成果につながりやすくなります。
6.「すぐに売上が欲しい」と考えている
営業代行を始めれば、
「来月から売上が一気に増える」
とは限りません。
特に法人営業では、
アプローチ
↓
担当者接触
↓
アポイント
↓
商談
↓
提案
↓
見積もり
↓
社内検討
↓
受注
という複数のステップがあります。
商品によっては、最初の接触から受注まで数か月かかる場合もあります。
そのため、
「1か月で成果が出なければやめる」
という前提では、営業代行と相性が悪い可能性があります。
最初に見るべき数字
受注だけではなく、
・アプローチ件数
・担当者接触率
・アポイント率
・有効商談数
・提案件数
・見込み客数
なども確認しましょう。
売上になる前の数字が改善しているか
を見ることが重要です。
7.外部との情報共有ができない
営業代行では、一定の情報共有が必要です。
例えば、
商品資料
料金
営業対象
導入事例
よくある質問
顧客からの反応
商談結果
などです。
「商品情報はほとんど出せない」
「商談結果も共有しない」
という状態では、営業代行会社側も改善ができません。
もちろん、重要な機密情報をすべて渡す必要はありません。
必要な範囲を決め、
秘密保持や情報管理ルールを整えたうえで、
成果を出すために必要な情報を共有できる状態
を作る必要があります。
「営業代行はやめたほうがいい」と判断する前に確認したい5つのこと
営業代行に不安があるなら、まず次の5つを確認してみてください。
1.何を売るのか明確か
営業担当者が第三者へ説明できるレベルまで商品内容を整理します。
2.誰に売るのか明確か
理想的な顧客像を決めます。
3.いくらまで営業費を使えるか
利益率から営業予算を考えます。
4.受注後に対応できるか
売れた後の社内体制を確認します。
5.営業結果を一緒に改善できるか
営業代行会社と定期的に情報共有できる体制を作ります。
この5つが整っていれば、営業代行を活用できる可能性は高まります。
逆に営業代行が向いている会社とは?
では、どのような企業なら営業代行を活用しやすいのでしょうか。
例えば、
商品・サービスがすでに固まっている
狙いたい顧客がある程度明確
新規開拓を増やしたい
営業人材が不足している
新しい市場を開拓したい
営業方法を改善したい
といった企業です。
特に中小企業では、
営業社員を新たに採用する
教育する
営業リストを作る
新規電話をする
商談管理をする
という営業体制をゼロから作るのが難しいことがあります。
そのような場合、営業代行を活用することで、
必要な営業機能を外部から補う
という考え方ができます。
営業代行を使って失敗する代表的なパターン
営業代行そのものより、
使い方を間違えて失敗するケース
もあります。
例えば、
「とにかく月20件アポを取ってください」
と件数だけを求める。
すると、
アポイント20件
しかし、
有効商談5件
受注0件
という結果になることがあります。
この場合、
「営業代行は使えない」
と思うかもしれません。
しかし問題は、
アポイント数だけを成果指標にしたこと
かもしれません。
営業代行では、
アプローチ
接触
アポイント
商談
提案
見積もり
受注
までを数字で確認することが重要です。
「成果が出ない」ときに営業代行会社が見るべきこと
営業代行会社を選ぶときには、
「何件アポイントを取れますか?」
だけではなく、
「成果が出なかった場合、何を改善しますか?」
と質問してみましょう。
営業活動では、最初の仮説が外れることがあります。
そのとき、
電話件数を増やすだけ
ではなく、
ターゲットを変える
営業リストを見直す
営業トークを変える
訴求ポイントを変える
営業手法を変える
といった改善が必要です。
良い営業代行会社は、
「営業する会社」だけではなく「営業を改善する会社」
でもあります。
「営業代行を使わない」という判断も正解
ここはとても重要です。
営業代行会社へ相談したからといって、
必ず契約する必要はありません。
例えば、
商品がまだ完成していない
ターゲットが決まっていない
利益率が低すぎる
営業資料がない
という場合、
今すぐ営業代行を始めるより、
商品設計や営業準備を先に行った方がよい
ケースもあります。
「営業代行を利用すること」が目的ではありません。
目的は、
自社の新規顧客を増やし、売上や事業を成長させること
です。
そのため営業代行会社自身が、
「今はまだ営業代行を使わない方がいいと思います」
と言えるかどうかも、一つの判断材料になります。
営業代行会社に契約前に聞きたい7つの質問
営業代行で後悔しないために、契約前には次の質問をしてみましょう。
1.弊社の商品は営業代行に向いていますか?
2.どのような企業をターゲットにしますか?
3.どのような営業方法を使いますか?
4.何を成果として判断しますか?
5.成果が出なかった場合は何を改善しますか?
6.どのような報告を受けられますか?
7.弊社側で準備すべきものは何ですか?
特に注目したいのが、
「弊社の商品は営業代行に向いていますか?」
という質問です。
何でも、
「大丈夫です。売れます」
と答える会社より、
向いている点と難しい点の両方を説明してくれる会社の方が、判断材料を得やすくなります。
営業代行は「売る準備」ができてから始める
営業代行を成功させるには、
営業会社を探す前に、
自社が売れる状態になっているか
を確認することが大切です。
例えば、
商品が決まっている
価格が決まっている
ターゲットが決まっている
提案内容がある
受注後の体制がある
営業予算が決まっている
という状態です。
ここまで整理できれば、
営業代行会社側も、
「誰に」
「何を」
「どのように」
営業すればよいのかが明確になります。
内製か営業代行かは二択ではない
営業を、
全部自社でやる
または
全部営業代行へ任せる
という二択で考える必要もありません。
例えば、
新規開拓 → 営業代行
商談 → 自社
契約 → 自社
という方法があります。
また、
営業代行で新規市場を開拓
↓
成功パターンを見つける
↓
自社営業へノウハウを移す
という使い方もできます。
営業代行は、
自社に足りない営業機能だけを補う
という活用方法もあります。
「やめたほうがいい営業代行会社」の特徴にも注意
営業代行が向いている会社でも、依頼先選びを間違えれば失敗する可能性があります。
例えば、
「必ず成果が出ます」と断言する
料金や追加費用が分かりにくい
アポイントの定義が曖昧
営業方法を説明してくれない
活動報告が少ない
成果が悪くても改善提案がない
長期契約を急がせる
といった営業代行会社には慎重になった方がよいでしょう。
重要なのは、
メリットだけでなく、難しい点まで説明してくれる会社を選ぶこと
です。
まとめ|営業代行をやめたほうがいいのではなく「使うタイミング」が重要
「営業代行はやめたほうがいい」
という意見だけを見て、営業代行そのものを否定する必要はありません。
一方で、
・商品説明が固まっていない
・顧客像が決まっていない
・利益率が低い
・受注後の体制がない
・営業を完全に丸投げしたい
・すぐ成果を求めている
・情報共有できない
という状態では、営業代行を急がない方がよい場合があります。
まずは、
自社に「売る準備」ができているか
を確認してください。
そのうえで営業代行会社を利用するなら、
単に営業件数を増やす外注先ではなく、
自社の新規開拓や販路開拓を一緒に改善するパートナー
として選ぶことが重要です。
営業代行を利用すること自体が正解なのではありません。
自社の課題に合った営業方法を選ぶことが正解です。
「営業代行を使うべきか迷っている」企業様へ
「営業代行を使いたいけれど、本当に自社に向いているのか分からない」
「営業代行で失敗したくない」
「新規開拓を強化したいが、何から始めればいいか分からない」
「現在の営業方法を見直したい」
という企業様は、まず現在の営業状況を整理してみてください。
営業代行が向いている企業もあれば、
商品設計
ターゲット設定
営業資料の整備
社内営業体制の改善
を先に行った方がよい企業もあります。
無理に営業代行を利用する必要はありません。
商品・ターゲット・営業方法・費用・受注後の体制まで整理したうえで、
「自社にとって最も成果につながる営業方法は何か」
を考えることが大切です。
営業代行を契約してから後悔するのではなく、
契約する前に「本当に今、営業代行が必要なのか」を確認する。
それが新規開拓で失敗しないための第一歩です。